
あなたは、高回転率と聞き、何を想像しますか?
- 何かの回転が早いこと
- ラーメン屋などでお客さんの出入りが早いこと
- 資金の回りが早いこと
など、いろいろ考えると思います。
今回は、資金の回りが早いこと。
すなわち、資金を投資してから回収するまでの期間が早い(短い)ことを話したいと思います。
これが資金繰りを考えるうえで、重要なポイントになります。
もはや、これが究極の経営スタイルです。
高回転率を説明するうえで、イメージしやすいように、この話をしたいと思います。
突然の質問ですが、あなたは朝の市場に行ったことがありますか?
あの、道の両脇に露店が立ち並んでいて、店主のおじちゃん、おばちゃんたちが、
「うちの商品は新鮮だよ~」
「安くするから、見ていきな~」
など活気がある、あのマーケットです。
実は、この朝の市場で販売している方法こそ、高回転率経営をするうえでお手本になるやり方なのです。
市場の露店で売られているものは、その日取れた魚や野菜や果物など新鮮なものです。
魚売りの露店販売の1日の仕事の流れでいえば、、、
その日漁師さんたちが取ってきたものを、露店の店主が新鮮で良い品か見定め、買い付けます。
要は、仕入ですね。
この目利き力は、熟年のワザで、これで今日売れる商品かどうかが決まります。
そして、その仕入れた魚を市場に来たお客さんに販売します。
店主によっては、加工したり、料理して販売する人もいるかもしれません。
販売・営業手法についても、露店それぞれでやり方は違うでしょう。
おじちゃん、おばちゃん、それぞれ長年の営業スキルがあるでしょうからね。
営業スキルで言えば、たとえば、
- 魚に関する知識
- 材料を料理にどう活かすかアドバイスする知識
- 買う気にさせるクロージング
など、豊富なノウハウを持ち販売します。
そして、午前中頑張って販売して、もし売れ残りが出そうであれば割引をしてでも売り切ります。
なぜなら、仕入れた商品は、その日中に消費しなければ鮮度が落ち、さらに売れなくなってしまうからです。
要は、デッドストックになってしまうからです。
長年の勘で、天気の悪い日なんかは客足も鈍く、売れ残るリスクがあります。そんな日は仕入を少なくする場合もあるでしょう。
さらに、それでも万一売れ残ってしまったら、最後は店主の今日の晩ご飯の食材になるでしょう。
余りものを生活の足しにします。
ここまでで重要なのは、
・商品はその日のうちに売り切る
→明日の仕入資金+儲け
・売れ残りそうになったら、割引をしてでも売り切る
→デットストックにしないため+仕入資金
・万一、売れ残ってしまったら、自分の生活の足しにする
→ロスを少なくするため
そして、今日売上げたお金を元に、明日また商品を買いつけ、売る。
この繰り返しにより、儲け、そして現金を少しずつ増やしていきます。
万一、売れ残った商品を自分家で消費した場合は、若干マイナスになるときもあるでしょうが(笑)
この朝の市場の店主ように、
資金→仕入→販売→資金→仕入、、、
を早いサイクルでやる。
これが高回転率経営の考え方です。
これが資金繰りを悪化させないための考え方です。
この例を聞き、
「現金商売だから仕入→売上・回収まで早くできるんでしょう?」
と聞こえてきそうです。
たしかに、そうです。
ただこのやり方、考え方は、どの業種でも見本・ベースになる考え方です。
この考え方を活かした具体的なやり方・方法については、別の機会にお話しします。
ー根本寛也
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